食物繊維と健康の関係
(日本人成人の目標量は、1日18グラク以上です。)
食物繊維は、以前の栄養学では、体の構成成分やエネルギー源にならないため「役に立たない食べ物のかす」と言われていました。現代では、「人の消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義され、新たな栄養素として重要視されるようになりました。
食物繊維は腸内細菌の発酵作用を受けることによって、短鎖脂肪酸に分解されます。短鎖脂肪酸は体にとって燃料となる物質です。また、食物繊維が栄養素の吸収を促進したり、心臓病や糖尿病の発症リスクを低減する働きがあることも立証されています。
植物性食品に含まれる繊維は、食べても完全には消化されず、水に溶けるタイプの水溶性食物繊維と、水に溶けにくいタイプの不溶性食物繊維という2種類があります。それぞれに異なる役割を担っているので、両方の繊維が必要です。
水溶性食物繊維は、植物の細胞内にある貯蔵物質や分泌物で、水に溶け、食品の水分を抱き込んでゲル化します。人体に好ましくない物質の吸収を妨げ、便として排泄させます。
不溶性食物繊維は、植物の細胞壁の構造物質が中心で、水に溶けず、水分を吸収してふくれます。それが腸壁を刺激して腸の運動を盛んにし、食べ物の残りかすを便とし排出します。
日ごろから、食物繊維を摂ることを意識しましょう。豆類や全粒穀物、野菜や果物の皮、殻、種子も食物繊維が豊富に含まれています。野菜や果物は皮付きのまま食べることをお勧めします。また、パンやパスタを白い色のものから全粒粉使用に切り替えたり、白米のかわりに玄米や雑穀米を食べるようにすると、さらに食物繊維の摂取量が増やすことができます。
毎日充分な食物繊維を摂ることが難しい方は、デイリーバイオベーシックスがお勧めです。
食物繊維を充分摂ると、腸内環境を良好な状態に保つことができ、心身ともに健康になれるでしょう。